【導入】
rakumo株式会社と株式会社ラクスは、2026年4月20日、販売における連携を行う契約を締結したと発表しました。
今回の連携により、rakumoが提供する社内申請・電子稟議システム「rakumo ワークフロー」をラクスが取次販売し、ラクスが提供する経費精算システム「楽楽精算」をrakumoが取次または代理販売できる体制になりました。
単なる取扱商材の追加ではなく、互いの顧客基盤とプロダクトの親和性を活かしながら、バックオフィス領域の提案範囲を広げる販売連携として注目しやすいニュースです。
【提携の概要】
rakumoの発表によると、今回の連携は、両社が新規顧客・既存顧客に対して「rakumo ワークフロー」と「楽楽精算」を組み合わせて提供できるようにするものです。
これにより、社内稟議から経費精算までを一連の流れでデジタル化し、企業のガバナンス強化と経理業務の生産性向上を支援するとしています。
また、rakumoはGoogle WorkspaceやMicrosoft 365の機能を拡張するクラウド型グループウェア「rakumo」シリーズを展開しており、発表では2,600社、124万ライセンス以上の導入実績があるとしています。一方、ラクスは「楽楽精算」をはじめとしたバックオフィス向けサービス群を持ち、中堅・中小企業市場で高いシェアを持つと説明されています。
【なぜ今回の連携が注目されるのか】
今回の連携がわかりやすいのは、販売提携の目的がかなり実務寄りだからです。
販売パートナー施策では、提携先を増やすこと自体が目的になりやすいですが、実際に成果につながるかどうかは、商材同士が同じ顧客課題の流れの中で提案できるかに左右されます。
今回のケースでは、社内申請や電子稟議を担う「rakumo ワークフロー」と、経費精算を担う「楽楽精算」が、バックオフィス業務の中で自然につながりやすい関係にあります。そのため、別々の製品を無理に抱き合わせる形ではなく、業務フロー全体の改善提案として組み立てやすいのが特徴です。
【販売パートナー戦略として見るポイント】
今回の連携は、まったく別領域の商材を組み合わせたものではありません。
社内稟議と経費精算は、どちらも企業のバックオフィス業務の中で発生するテーマです。利用部門や意思決定者にも一定の重なりがあり、販売現場でも提案の文脈を作りやすい構図になっています。
発表では、新規顧客だけでなく既存顧客への提供も明記されています。
これは販売連携としてかなり重要です。新規開拓だけに頼るよりも、すでに接点がある顧客に対して追加提案できる体制の方が、実際の立ち上がりは早くなりやすいからです。
今回の連携では、「社内稟議から経費精算までのデジタル化」という見せ方がされています。
この打ち出し方は強いです。製品ごとの機能訴求だけでなく、業務全体の流れを改善する提案に変わることで、導入意義を説明しやすくなるからです。販売パートナー施策でも、商材単体の説明より、業務プロセス全体で価値を伝えられる方が受け入れられやすい傾向があります。
【代理店・パートナー施策にどう活かせるか】
今回の事例から見えてくるのは、販売提携では「何を売るか」だけでなく、「どの業務の流れで一緒に提案できるか」を整理することが重要だという点です。
商材同士のジャンルが近いだけでは弱く、実際には顧客が同じ検討文脈の中で受け取れるかが大事です。今回のように、社内稟議と経費精算という連続した業務フローに沿って提案できると、営業現場でも説明しやすくなります。
実務的には、販売パートナー施策を考える際に、次の3点を先に見た方がいいです。
今回の連携は、この3点が比較的そろっている事例として見やすいです。
【まとめ】
rakumo とラクスの今回の販売連携は、単なる相互送客の話として見るよりも、隣接する業務領域の商材を組み合わせて提案価値を高める事例として捉える方が参考になります。
特に、新規顧客と既存顧客の両方に対して、社内稟議から経費精算までを一連でデジタル化する提案ができる点は、販路拡大の設計として実務的です。
販売パートナー施策では、提携先の数を増やすよりも、顧客の業務フローの中で自然につながる商材同士をどう組み合わせるかの方が、成果に直結しやすいのかもしれません。
【出典】